
地図で見れば解りやすいけど
てっぺんの 黄色い所が宗谷岬だった
なんか俺はちょっと『やりきった感』が出てきてしまって
『まずは最北端、最北端』って おまじないのように言ってた俺は
肩の荷がおりた感じがした
でも北海道はまだまだ 広すぎて 全部が見所
目指すはオホーツク海側へ
石垣でウソップ氏に『オホーツク側は気温がガクンと下がるから気をつけろ』
と言われてた俺は
心してかかったわけだけど
極寒手袋も、防寒用に着てたカッパも
意味をなさない
突きつける風
眠気が出て行くかわりに 震えが遊びにくる
それでも俺は『とある目的地』に向かって走った
宗谷からサルフツ方面へ
そこから少し内陸部に入り 中頓別
ピンネシリへ
『ピンネシリ』と聞くだけで 旅人は
『あ〜、マウントピンネに行ったんだね?』って 思うみたい
そう、その通り マウントピンネという『ドライブイン』を目指してた
そのお店は、ツーリングマップや、北海道ガイドにも必ず載ってる
大盛り食堂である
というか、もはやただの 大盛り食堂じゃない
そこにはライダーが集い
チャリダーが集い
とりあえずお店のオーナー(おかみさん)に会いに行くらしい
マウントピンネ 通称 『りっちゃん食堂』という
女将さんの『りっちゃん』は旅人大好きな人で
格安で大盛り(特盛り、激盛り)を提供してくれる
カレーや牛丼、おにぎりに至るまで
全部大盛り
ただ、中でも........。
伝説メニューがある
ライダーメン、チャリダーメンという

昼過ぎに
マウントピンネに到着
朝はパン一枚しか食べてない 余裕だ!って感じで突っ込む
店に入ると、噂通り、りっちゃんが一人で店を切り盛りしてた
さっそく
チャリダーメンくださいリッちゃん
『お兄さん....チャリダーメン?』俺
『はい、お願いします』
りっちゃん
『お兄さん......旅人かな?』俺
『はい、そうです』
りっちゃん
『お兄さんヘルメットだから、ライダーさん?』俺
『はいバイクです、ライダーなのにチャリダーメンはダメですか?』
りっちゃん
『www大丈夫だけどっwお兄さん見た感じ....完食できないと思うよ?』俺は 余裕があった
つまりココのラーメンは
ミニラーメンが普通盛り
普通ラーメンが大盛り
ライダーメンが 特盛り
チャリダーメンが
罰ゲーム的な盛り
である
しかし 自信があった
なぜなら俺は東京で10代の頃、某有名大盛りラーメン屋で働いていた
そこのラーメン屋も 最大級の盛りとなると 鬼の量である
俺はそんな店で大食いの教育を受けてきたww
なめるなよ的な心で
俺はもう一度
『大丈夫っすよw食べます』りっちゃんは笑った
10分後
ラーメンが出てこない
20分後
周りのお客さんから声援を頂く
『え!?チャリダーメン挑戦するんですか!?すげ〜!!食えるんですか!?』
とか
『もうすぐ奥の人がチャリダーメン挑戦するらしいよw俺も10年若かったらな〜』
とか
色んな声が聞こえる
俺は『そんなやべ〜のか?w』ってドキドキしてきた
そして、極めつけの言葉は
『俺!仕事あるけど、チャリダーメン見るの久々だから、ちょっと見てから仕事行くわ!!』なんて言ってるオッサンもいる
元から大食いには自信がある
ましてや旅で贅沢できず、野菜も食えず、食パンマヨネーズ生活人間の
今の食欲なめんな と
30分後
りっちゃん 笑いながら登場
『お兄さん、苦しくなったらすぐ止めるんだよ?
倒れた人いるから』
そして、リッちゃんは言う
『お兄さん、できたけど、テーブルまで持っていけないから、手伝って』
なんだそりゃ
そして現れた
チャリダーメン

ドンブリではなく
すり鉢wwしかも この写真だけ見たら解らないとは思うけど
更に
奥行きがある
雑誌で騙された
高さうんぬん 更に奥行きがあった
でもこっちは腹ペコ
試合開始マジ 激うまの ミソラーメン
更に上に乗った4袋分のもやしを中心とした野菜が嬉しすぎて
ドンドン口に入ってく
本当 全然余裕だ って感じ
でも りっちゃんは 笑ってた
『そのうち、切なくなるよ』と言い 笑ってた
最初 MAX この状態

20分後
箸が止まる手の震えがおき 下の感覚がなくなる
『やばい』
あれだけ自信があったのに 箸が止まった
いい線まで行ってる
食べ物は絶対に粗末にしたくない
りっちゃんはそれが最初から解ってたかのように
ヘルプのアイスをくれた

口を冷やしながら食べるといいらしい
本当に感謝
けど着実に限界の時は迫ってる
何人も途中リタイアするらしい
けど、一度チャレンジしたもんは 引きたくない
スパート

すり鉢からスープが出てきた
もはや、もうぬるい、いや、冷たいスープww
腹がやばい
ついには うつむいてしまった
りっちゃんは もうダメだと感じたらしく
気分転換でコレ食べな♪みたいなノリで

落花生と、バカでかいパンを出してくれた
いや.....無理っしょwww本当に朝、パンを食べたことを後悔してた
そのことをリッちゃんに話したら『そりゃダメよ!!』って怒られちった
もう1時間以上経ってた
『最高どれくらいのタイムで完食した人います?』と聞くと
『早い人は20分以内、遅い人は閉店まで泣きながら食べてたわよ』俺も泣きながらでも食うしかない!!
ってノリで リッちゃんと世間話をしながらゆっくり食べた
けどもう限界でさ

2004年度 完食者リスト

2005年度 完食者リスト
こんな感じで
店の中は旅人の写真で埋め尽くされてる
別にチャリダーメンとかにチャレンジしなくても
店を訪れたライダーが大好きなリッちゃんは必ず最後に記念写真を撮るらしい
ちょっと休憩しなさい!と言ってくれたので
席を立ち、腹を押さえながら店に張られた写真を見て歩く
すると
偶然とは恐ろしいもんで
店の写真で石垣島のウソップさんと彼女さんが写った写真を発見!
ビックリしすぎてテンションがガチ上がり
りっちゃんに『この人知ってますか!?石垣島で一緒に生活してたんすよ!』
って言うとリッちゃんも覚えていたらしく
『その人もいい人よね〜!何回か来てくれてる』って言うんだ
急に嬉しくなって、本人にメールしたら向こうもビックリしてた
そして更に写真を見て廻ると
なんと2004年のチャリダーメン完食者の写真の中に
同じ中学校の!同学年の人間を発見!!あんま会話こそしたことないけど それも 本当に嬉しくてね
偶然ってこわすぎ
気がつけば2時間経ち
6時の閉店までもうあと2時間しかなかった
もう客は俺ひとり
結局そういった気分転換や 歓喜のパワーで
更に頑張って食べて 食べて 食べた
具は全部食べた
でも

スープを完飲できず
気持ち悪くなってしまい
身の危険を感じたため
リタイアした
すげ〜悔しかったけど
リッちゃんも
『もう少しで残念だったけど、また来年チャレンジしてよ!』と優しい言葉をかけてくれた
りっちゃんはカメラを取り出し写真を撮ってくれた
俺もすかさずデジカメでリタイア写真を撮った

本当に優しくて、気持ち悪くなっちまった俺を閉店時間まで休んでいきなさいと言ってくれた
ネタばらしをしてくれたんだけど
チャリダーメンは普通の人が食えないようになってるらしい
なぜならあれで750円という格安だから
そう簡単に完食はさせないらしい
そんでもって
完食できた できないに関わらず、チャリダーメンを食べた旅人は
予定が大きく狂うらしい
まさにその通り 俺も食べたらそのまままたバイクで網走方面を目指すつもりだったけど
無理無理
無理無理
吐く
で、マウントピンネで休んでる最中たくさんの熱い話をリッちゃんとした
なぜ、ひとりで切り盛りしてるのか
なぜ、雑誌に出るまでに成長できたのか
なぜ、警察や街から表彰状をたくさんもらってるのか
なぜ、若いもんに優しくしてくれるのか
色んな話を聞いてるうちに
波瀾万丈な生き方に 凄く胸を打たれた
本当は喋ってはいけない事まで、俺に話してくれた
色んな人から
『どうせ無理だ』 『素人がラーメン屋なんてバカ』 『あんな山奥で流行らない』
売れなかった10年間 【今に見てろ!】の根性とプライドで
駆け抜けて
今の結果に至ってる
リッちゃんは言ってた
『人生は短いから!お兄さん!誰に何を言われても自分を曲げちゃダメよ!』
って教えてくれた
『あたしはバカにしてきた奴らを見返したいと思って頑張ってきた』
すごく強くて すごく熱い
俺はまるで取り憑かれたかのように
彼女の生い立ちや、ポリシー、サクセスストーリーを聞いていたら
本当に人生観がまた 変わってしまった
明日の仕込みがあるってのに
ここでは書ききれないぐらいの話をした
気付けば
店で4時間もいることに気付く
ラーメン食べるのに4時間
こんな熱い人が 熱い女性がいたんだと感動
俺も自分の夢を目一杯話してみた
それにも全力で応援の言葉をくれた
『男は30代になってもまだまだ冒険心溢れる子供でいいんだよ!』
って
その言葉を聞いた時
キングカズが豪州に移籍というチャレンジをした時のインタビューを思い出した
30代なんてガキだよなんてカズが言ってた
どんどんチャレンジしてくって意味だろうけど
カズやリッちゃんが言うように
30代がガキなら
じゃあ20代に なりたての俺なんて
まだ赤ちゃんじゃんわめきちらして、泣きまくる
赤ちゃんじゃんか
じゃあ更に昔の
10代の俺ってなんだったの?
受精卵か!っつ〜の!!そんな感じで闘魂を注入してもらった俺は
リタイアして倒れてるワケにもいかんと決意
まずはリッちゃんへの感謝を込めて
完食しちゃったwwwりっちゃんから衝撃発言
2006年度 最初の完食者とのことww
オフシーズンに来てよかった(笑)

りっちゃんが完食者はコメント書けるから書いてくれ!って言うので

書いといた!
誰か!俺の写真たぶん飾ってあるから見に行くのもアリだよww
ちなみに血液型を書いてくれって言われたんだよね
なんか血液型によって統計があるんだって
意外にA型の人が完食確率が高いらしいよ?ww
はい、根っからのB型です、はい、そうです
店を出る時
たくさんのお土産をもらった
ハンパじゃない量のお土産やお守り
750円の採算が取れてないこの優しさが
ライダーからの人気に繋がっているんだと実感した
更に外に出たら
『もう動けないでしょ?テントあるならウチの屋根付き駐車場に泊まってもいいわよ』
って言ってくれて
天気も悪かったし、早速泊まらせてもらうことに!

ライダーチャリダー駐車場
ほんとに旅人びいきしてくれてる☆
その後は深夜までテントの中で苦しみ(笑) 朝を迎える
もの凄い汗をかいてしまったから
朝からピンネシリ温泉へ

熊が出迎えてくれる

風呂上がりにサッパリした後
りっちゃんから貰ったお土産袋を開封して中身を見てみる

お餅5個 クッキー1個 アメ玉1個 せんべい1枚
落花生10粒ほど ガム1個 缶コーヒー1缶
コーヒーペットボトル1本
マウントピンネ交通安全マスコット人形&ステッカー
そんであのでかい パン!!
更にフィルムケースに入った
『りっちゃんシュガー』と『りっちゃんコーヒー豆』まで...........
りっちゃん、、、、、これで750円は.....大丈夫かなww

とりあえずこのマスコットお守りは手作りで
夏場旅するライダーからはかなり人気があり
カラーがたくさんあるから全種類集めるために何度もミソラーメンを食べにくる人もいるらしい
このマスコットは
帰還した今でも
俺のバイクの中で暮らしてる
そこからはまたロングツーリング
長くて
美しい
北海道の道を 風になる
『おこっぺ』で就寝した時
列車の中で無料で泊まれる施設がある

すごく楽しかった

夏は旅人が増えすぎるらしく予約しないと泊まれないこの列車も
やっぱり俺ひとり

そういう時こそ

こいつがいるんだな〜って思う
だから たまにはギターとゆっくり会話をしてみる
第一回ギターサミット
俺
『ねぇ、君、やる気あんの?遊びじゃないんだよ?』
ギター
『うっせ!だまれクソガキ!』
俺
『あ〜、君そういう事言うんですか?誰のバイクに乗っけてもらってると思ってんの?ねぇ?』
ギター
『うっせ!カス!俺を運ぶ時はもっと丁重に扱え!タコ!』 
俺
『てめぇコノヤロ!木材のくせしやがって!!』
ギター
『あんだぁ!?やんのかニートが!!』気付けば彼の後頭部めがけて 殴ってしまいました

でもお巡りさん
つ、つい カッとなってしまって...
っていうあまりの暇さと電車の恐さに
『1人パロディー』で寂しさ紛らわしたり(笑)
そんな感じで
楽しんでた
寒い地域にも慣れ始め
旅は旅らしく進んでいった

網走監獄
網走湖畔のキャンプ場で恐ろしい夕日を見たり
恐ろしいほどの朝陽を見たり
おじさんキャンパーと酒飲んで語ったり
初めてキャンプ場荒らしに遭遇
3日何も食べてないから食べ物くれ〜!っていう物乞いスタイルの
荒らしね 事前に別のキャンパーから教えてもらってたから
うまく回避できたしね
すごく濃い毎日
警察のネズミ取り
や
寒波にも負けず
網走から世界遺産である知床へ

オシンコシンの滝

滝の下で眠る猫(あんま意味ないな)
さすがは世界遺産
自然がハンパじゃない
知床はカムイワッカの滝にはいることはできなかった
知床で一泊して次の日に行こうとしたら
知床五湖すらヒグマが出たため見れない状態だったり

知床峠

走ってて楽しい
シカもキツネもリスもカラスもヒグマも共存ww


ご覧のとおり 知床キャンプでも俺ひとり
流行ってないな〜 キャンパーww
夜中はシカが飛びだしてきて、ヒグマと勘違いしちゃったりww
さらにすぐ近くにある無料露天風呂『くまの湯』に深夜に入りにいって
札幌出身の旅人と会話したり、歌ったり
露天風呂でひとりになってしまったら
ひたすら星を見てた
知床に 『不自然な物』なんもなかった

雪が残るこの土地で

薄っぺらいテントの中でも
心はHOTだったさ